12月14日(日)11:00~12:00
公開講座(統計セミナー)
開催日時
プログラム
TARGET声明と国際医学誌の実例からやさしく学ぶTarget Trial Emulation
野間 久史(のま ひさし) 情報・システム研究機構 統計数理研究所
概要
現実世界における臨床研究・疫学研究では、ランダム化比較試験を行うことが困難な状況も多く、非実験的な観察研究のデータを用いて、重要な科学的問いについての答えを与えることは、その方法論研究の大きな主題となってきた。その長らくの試みのひとつの到達点として、近年、観察データから、関心のある科学的問いについて、ランダム化比較試験を模倣し、因果的な推測を行うための枠組みとして、「Target Trial Emulation」という研究手法が体系化された。
Target Trial Emulationを用いることで、従来の研究方法の枠組みからは得ることのできないような知見を得ることができたという研究報告も多く、学術コミュニティや行政機関などでも、その重要性は広く議論されるようになっている。こうした動向を受け、2025年、EQUATORネットワークによる、その研究報告のためのガイドライン「TARGET(Transparent Reporting of Observational Studies Emulating a Target Trial)声明」が、JAMA誌、BMJ誌において公表された。
TARGET声明では、Target Trial Emulationによる研究報告のためのガイドラインが体系的にまとめられており、今後、国際医学誌におけるスタンダードとして用いられていくことが予想される。本講座では、この新しいガイドラインTARGET声明の概要について、Target Trial Emulationをはじめて学ぶ方にも平易に理解することができるように、その方法論的枠組みから、詳細な解説を行う。併せて、最近の国際医学誌に公表されたTarget Trial Emulationの実例を通して、実践において、TARGET声明のガイドラインに基づく研究報告をどのように行えばよいのかについての解説も行う。
主催
日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
参加費
本学会に参加される方は、無料でご参加いただけます。
公開講座のみのご参加の場合は、3,000円となります。
お申込み
参加登録ページよりお申し込みください。
公開講座のみのご参加の場合は、「公開講座のみ」の参加区分にて事前参加登録いただきますよう、お願いいたします。
なお、現地でご参加いただいている方を除き、12月10日(水)までに入金が確認できた方のみが参加できます。